温泉情報 / 養老温泉 悠遊湯乃宿-新川

養老温泉 悠遊湯乃宿-新川
千葉県で飲泉ができる温泉宿を調べてみると、たった一軒しか見つからなかった。それが養老温泉の「新川」である。養老温泉とは、ちょうど房総半島の真ん中あたり。養老渓谷沿いに位置する、山の中の小さな温泉地である。近くには養老の滝があり、紅葉の観光スポットになっている。ここは、黒に近い茶褐色の温泉が湧出しており、一説では太古の昔に作られた化石海水へ、地中に沈殿している樹木のエキスが混ざり合ってこんな色になったといわれている。だからかどうかは知らないが、この温泉はヨウ素が多分に含まれており、口に含むと確かに潮の味がするのである。
この「新川」は、家族経営の温泉宿といえるほど小さなお宿。しかし、渓流沿いに造られた露天風呂や、手掘りで作られた洞窟風呂もなかなかどうして、そんじょそこらの有名旅館にも引けを取らない貴重で珍しい湯船がある。露天風呂は別棟になっており、黒茶褐色の天然温泉が満ちている。白いタオルを浸けるとその色の濃さは一目瞭然。入浴すると、わずかにぬめりが感じられる温泉だ。「洞窟風呂」は、宿の地下。本当の洞窟を通って湯船に辿り着く。夜中にひとりで入浴するのは、ちょっと怖いかも?
源泉は、冷鉱泉でペーハーは8.1。わずかにアルカリ性である。完全自然湧出で本物の天然温泉。泉質は、ナトリウム炭酸水素塩泉。炭酸ガスのため、温泉には、わずかに気泡が発生するとなっているが、湯船にはそれが認められない。冷鉱泉の為、沸かしている最中に消滅するのだろう。しかし、まあ、千葉県で唯一の飲泉が可能な天然温泉。その源泉風呂には入浴の価値がある。
「新川」の温泉も黒に近い茶褐色。源泉を1本所有し、玄関前には飲泉場が設置。嬉しいことにこの飲泉場は、24時間流しっぱなしにしてある。飲泉許可を取得したのは平成16年。それが千葉県で最初の飲泉許可。つまり第一号である。客の中には、ペットボトルに詰めて飲泉を持ち帰る人もいる。もちろん、無料である。